酔眼読書漂流記

読んだ本の紹介と感想などを、酒を片手にゴソゴソと綴っております

笑う警官/マイ・シューヴァル、ペール・ヴァールー

これは面白い。名探偵が登場して謎を解くのではなく、刑事ドラマです。頭脳よりも足で解決するって感じでしょうか。マルティン・ベックをはじめとした個性豊かな刑事達の動きが見事に描かれています。

はじめて読むのにしっかりと各キャラクター達に感情移入できちゃうのは流石。舞台がなじみの薄いスウェーデンというのもなんだか異国情緒を醸し出していていい感じです。

それに何より謎解きの面白さにあふれています。軽機関銃で8人もの乗客を殺した犯人は誰なのか。その目的はなんなのか。そして部下の刑事はなぜ事件に巻き込まれたのか。

刑事達の地道な(それでいて飽きさせない)捜査によって謎が少しずつ解けていくのを読むのは、これぞミステリの醍醐味、でしょうね。

そして「笑う警官」というタイトルに込められた意味。読み終えたときにそれは明かされます。もうラストシーンにクラクラきちゃいました。もうこのラストシーンを読むだけでも価値があるかも。ある意味"衝撃的”なラストなんです。ああ、これが刑事稼業って事なんだろうなぁ、となんだかしみじみとさせられたラスト1行でした。