酔眼読書漂流記

読んだ本の紹介と感想などを、酒を片手にゴソゴソと綴っております

幽霊人命救助隊/高野和明

読みながら大興奮、大満足。天国に行くために100人の命を助けなければならない幽霊4人の救助隊の活躍はスリリングでいて時にユーモラス、そして涙を誘う。タイムリミットの49日は彼等のとってもあっという間だろうけど、こっちにとってもあっという間の一気読み。

幽霊である彼等はこの世のものと関わることが出来ない。直接手を出して救えないのだ。そんな彼等はどうやって自殺志願者を救うのか? なんとメガホン(!)を使って声の限りに「死ぬな!」と説得するのだ。

一見ばかばかしいようでいて、でも助けるってのはそういうことなのかもしれないと妙に納得。で、妙にリアル。助けたいの必死の想いで相手の心に訴えかけていく。ただひたすら説得し励まし応援する姿は、想像するとなんだか微笑ましくて幸せな気分になるのだ。なんといってもメガホン、だからね。

でも案外、現実でも誰かの霊に助けてもらってるんじゃないかと思ったり。虫の知らせだとか、第六感だとか。それはさておき、幽霊だから何でも出来るってことにしていないところがいいなぁ。

あえて文句を言うとすれば、助けるということはそんなに簡単なことでもないだろうと思うのと、どうも一時的にしか助けたと言えないケースがあるということ。ちょっとその辺はお気楽かな、と思うけれどなんといっても一番救われるのは読んでいるこっちなのだから、それでいいのだ。そう、確実に読了後は充分幸せな気分に浸れましたよ。